タウンワーク片手に。まさか・・

アルバイトのA君。
彼がうちに来てから3年位経ったでしょうか。
A君も私と同じ高校球児でした。
プロになりたいという夢を持っていたようですが、
残念ながら現実はそう甘くはなく、
プロ試験を2回受けたものの、不合格。

でももう少し野球を続けていたいという思いが強く、
そこそこ強い草野球チームに入り、
この店でアルバイトをしながら、
野球生活を送っているのです。

そんなA君が、タウンワークを片手に出勤してきたのです。
転職活動するという話も聞いていなかったし、
仮に活動するとしても、そんなに堂々とタウンワークを
持ってくるでしょうか。

情けないのですが、
社長と私は、何と言っていいかわからず、
互いに目を合わせるだけでした。

そんな事件から1週間程経った頃です。
またA君がタウンワーク片手に出勤です。

もし本当に転職を考えているのであれば、
こちらも後任探しをしなければならないと、
社長が意を決してA君に尋ねました。

「A君、もしかしてそろそろ転職を考えているのかい?」
A君はポカンと口を開け、何を言われているのか分からないようでした。
「もしかして、僕は首ですか?」
今度は社長がポカンです。

よくよく話を聞いてみると、
弟さんが失業してしまい、A君も弟さんのために、
仕事を探していたと言うのです。

これにてタウンワーク事件は一件落着ですが、
男だけの職場、もう少し軽い会話が必要なのかもしれません。